不動産購入の際、頭金とは別に手付金と内金の支払いを求められることがあります。
どちらもまとまった金額を用意しなければならないので、慌てて資金を集めるのを避けるためにも、それぞれにどのような意味があり、支払う金額の相場やタイミングを理解しておきましょう。
そこで今回は不動産購入を検討中の方に向けて、売買契約時に支払う手付金と内金とはどのような役割があるのかをご説明いたします。
不動産購入の際に支払う必要がある手付金と内金とは
不動産購入の際に必要となる手付金と内金には、それぞれに次のような意味や役割があります。
手付金とは
不動産購入時に契約成立の証拠として、買主から売主へ支払うデポジットのことをいいます。
もし不動産購入をやめたい場合は、次のような条件で売買契約を解消できます。
●買主が契約を解消したい場合:支払ったデポジットを放棄する
●売主が契約を解消したい場合:支払ったデポジットの倍額を買主へ支払う
●住宅ローンの審査に落ちた場合:デポジットが買主に返金される
内金とは
同じく買主から売主へ支払う金銭のことをいいますが、法律での定めはなく、売主側が設定できるのが特徴です。
契約を解消すると返金されますが、一方的な解除はできない点に注意が必要です。
手付金と内金ともに不動産購入の代金に充てられるので、どちらも住宅ローンとは別に自ら用意して支払うお金であることを覚えておきましょう。
不動産購における手付金や内金の支払いの相場やタイミングについて
手付金は、不動産売買契約を締結するタイミングで支払います。
金額の相場は、売買代金の5パーセントから20パーセントです。
金額が少なすぎると売主・買主ともに簡単に契約を解消できてしまい、また金額が大きすぎると契約の解消が難しくなってしまいます。
不動産会社が売主の場合は、デポジットの金額を20パーセント以内にすることを法律で定めていることからも、相場の範囲内で金銭のやり取りをおこなうことをおすすめします。
一方の内金は、不動産売買契約を締結したあとから引き渡し日の間に支払います。
法律での定めがないため、支払金額は双方の合意のうえで決められます。