私たちの暮らす日本は、災害大国ともよばれるほど自然災害が非常に多い地域です。
そのため、マイホームを購入するときには、間取り・内装・外観だけでなく、住宅の耐震性や耐火性などの安全性についても検討する必要があるでしょう。
今回は、注文住宅の購入を検討されている方に向けて、防災を意識した新しい住宅「フェーズフリー住宅」の特徴やメリットについてご紹介します。
注文住宅を購入するなら選択肢に入れたいフェーズフリー住宅とは?
「フェーズフリー住宅」とは、2014年に社会起業家の佐藤唯行氏が提唱した考え方のことをいいます。
平常時、災害時という二つのフェーズ(社会の状態)に関わらず、常に適切な生活の質を確保しようという内容で、近年さまざまな商品やサービスに採用されつつある考え方です。
建築や住宅においても例外ではなく、現在はフェーズフリー建築協会という名のNPO法人も結成され、フェーズフリー建築の普及・啓蒙活動がおこなわれています。
フェーズフリー建築では、次の5段階の災害対応サイクルを想定しながら、平常時と災害時どちらにも利便性の高い住まいを推奨しています。
●災害予知・早期警報
●災害発生
●被害評価
●災害対応
●復旧
具体例として、次のような建築がフェーズフリー建築にあたると考えられています。
大きな窓など開放感を得られる住宅
普段から自然を感じる開放的な住宅は、天候の急変や野外の状況を察知しやすく、災害の危険を素早く感知できる住宅として機能します。
また、出入り口が大きい、人の出入りできる掃き出し窓があるといった場合は緊急時の人の出入りがしやすい、避難や救助がしやすい住宅でもあります。
回遊性が高い住宅
回遊性の高い間取りをもつ住宅は、日常の家事で利便性が高いだけでなく、非常時の避難経路をとりやすい住宅として機能します。
自家発電能力をもつ住宅
ソーラパネルの搭載や地熱発電装置などをもつ住宅は、日常的な蓄電・創電ができるため、災害時電気の供給がとまっても生活の質が落ちることがありません。
フェーズフリー建築を注文住宅購入時に取り入れるメリット
フェーズフリー建築のメリットは、平常時と災害時、どちらも変わることなく暮らしやすい生活をおくれる点にあります。
常に快適な生活シーンをおくること、これは生活全体の質を高めることにもつながります。
間取りや段差の数、住宅の設備に少しの工夫を加えるだけで、フェーズの垣根なく快適な生活をおくれるフェーズフリー建築は、注文住宅の購入を検討されている方にはおすすめしたい考え方です。