不動産売却の際に使える手段のひとつに「分筆」というものがありますが、その概要をよく知らない方も多いですよね。
今回は、分筆とは何か、まずはその概要について解説したうえで分筆の流れや注意点についても説明していきますのでぜひ参考にしてください。
不動産売却の際に使える手段のひとつである分筆とはどんなもの?
不動産売却、なかでも「土地の売却」に使える手段のひとつとして挙げられる分筆とは「登記上で、ひとつの土地を複数に分ける」というものです。
ひとつの土地は「一筆」と数えられるのですが、これを数筆に分ける=筆を分けることから分筆と呼ばれるわけです。
簡単に言うと「土地の一部を売却したいときに使える手段」という感じです。
分筆された土地には枝番がつきます。
「○丁目1-2」だった土地を2筆に分筆すると「○丁目1-2-1」「○丁目1-2-2」になる、という感じです。
ちなみに土地の分筆と混同されがちな用語として「土地の分割」が挙げられますが、分筆と分割との違いは「登記上で土地を複数の筆に分けるか分けないか」です。
分筆が登記上で筆を分けるのに対して、分割は1つの土地、つまり一筆の土地に複数の建物が建てられるように建築基準法の条件を満たして土地を分ける、というものなのです。
不動産売却において分筆をしたい場合の流れと注意点について
不動産売却において「土地を分筆したうえで売却したい」という場合は、売却の前にまず分筆をする必要がありますが、分筆をするための流れはざっと以下のとおりです。
●土地の分筆を土地家屋調査士に依頼する
●必要な資料を揃えたうえで境界を確定させる
●土地家屋調査士が作成した分筆案にそって境界を設置し、登記申請する
基本的には、分筆の流れは土地家屋調査士が中心となっておこないます。
依頼料がもったいないからと、自分で分筆をやりたがる方もいますが、分筆のための調査や手続きはかなり複雑で、時間と労力がかかるという点に注意が必要です。
分筆はきちんとやれば、後々の境界トラブルなどの発生リスクも防いでくれるとても有効な手段です。
だからこそ、手続きはプロである土地家屋調査士に依頼するのがおすすめです。