8割程度の住宅で1階リビングを採用していることから、「リビングは1階にあるもの」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし近年、都市部を中心に、2階リビングの物件が増加傾向にあります。
今回は、自由設計で家を建てる際、リビングは何階にするべきなのかお悩みの方へ、各階に設置するメリット・デメリットをご紹介します。
間取りを決める際の1つの判断材料として、ぜひお役立てください。
リビングは何階がベスト?自由設計なら間取りは自由!
自由設計で家を建てる場合、間取りを自由に変更できます。
たとえば、本来和室になるはずだった部屋を洋室にできますし、リビングを1階から2階に変更することも、もちろん可能です。
ただし、工務店やハウスメーカーが指定したキッチンや浴室などの設備や、建物の仕様などは変えられませんので注意しましょう。
設備や仕様など、すべて自由に決められる注文住宅に比べ自由度は落ちてしまうものの、その分コストを抑えられるのが自由設計の特徴です。
自由設計でリビングは何階がベスト?1階にするメリット・デメリット
1階リビングのメリット
●老後も安心
●リビング階段で、家族間でのコミュニケーションが取りやすくなる
老後、足腰が弱った身体には、階段の上り下りが大変負担になります。
その点、浴室やトイレ、リビングが1階にあれば、階段を使わずとも基本的な生活が送れるため、老後も安心です。
また、リビング階段を取り入れれば、各自の部屋に行くまでにリビングをとおらなければならない構造となり、お子さんとのコミュニケーションも取りやすくなるでしょう。
1階リビングのデメリット
●日当たりが良くないことが多い
●プライバシーを確保しにくい
とくに住宅が密集している地域では、1階の日当たりが良い物件を探すことが大変難しく、よほど広い敷地の物件でなければ明るいリビングを叶えられません。
また、通行人の目につきやすく、プライバシーを確保しにくいのも欠点です。
自由設計でリビングは何階がベスト?2階にするメリット・デメリット
2階リビングのメリット
●日当たりや眺めが良い
●災害に強い傾向がある
それほど大きくない敷地に物件を建てる場合でも、1階より光が入ってきやすい2階をリビングにすることで、明るいリビングを実現しやすくなります。
また、1階を個室にすることで柱や壁が増え、耐震性が高まります。
さらに、台風や大雨で浸水被害を受けても、2階リビングで最低限の生活を保てるでしょう。
2階リビングのデメリット
●老後は暮らしにくい
●1階の様子がわかりづらい
年齢を重ねるにつれ、体の衰えは誰にでもやってきます。
老後は2階リビングに行くにも、階段を上り下りすることがきつくなったり、うまく足が上がらず転びやすくなったりする可能性が非常に高いです。
また、1階を子ども部屋にすると、帰宅後そのまま自室に行けてしまうため、親子でコミュニケーションを取る時間が少なくなりがちです。