不動産は売り出せばすぐに買い手がつくとは限らず、売却が長期化することも珍しくありません。
買い手の募集にかかる手間や不動産の維持費で苦労しないよう、しっかり準備したうえで売却に臨むことが大切です。
今回は、不動産の売却が長引く際の原因や対処法をご紹介するので、物件を手放すための準備としてぜひチェックしてください。
不動産の売却が長引く原因とは
まず押さえたい不動産の売却の流れは、以下のとおりです。
●不動産の査定を受ける
●媒介契約を結ぶ
●市場へと売り出す
●購入希望者と売買契約を結ぶ
●引き渡し
完了までに平均で8か月かかる上記の流れが長引きやすい原因には、まず物件価格が不適切であることが挙げられます。
不動産の価値や人気に比べて値段が高いとどうしても買い手がつきにくく、売却が長引きやすいです。
また、売り出すタイミングも重要であり、不動産の需要が高まる期間から外れると買い手がやはり見つかりにくいです。
時期ごとの住まいの需要には地域差があるものの、就職や異動などが一般的に少ない夏や冬には新居の需要も下がり、不動産を売り出しても買い手がつきにくいです。
そのほか、売りたい不動産に住宅ローンが残っていると、売却が長引いてしまうことがあります。
残債がある物件には抵当権が設定されており、売却金や預貯金でローンを完済するなどの手続きが発生するからです。
不動産を売っても一括返済が難しいときは金融機関の許可がないと売り出せず、交渉に手間取って売却が遅れやすいです。
不動産の売却が長引く際の対処法とは
不動産がなかなか売れないときは、まずは価格を見直すのがひとつの対処法です。
立地や築年数などをふまえた相場より高値をつけている場合、値下げすれば適正価格となって売れる可能性が上がります。
次に、先述したとおり不動産の売却にはタイミングも重要であり、住まいの需要が高まる時期を狙うのも大切なコツです。
就職・進学・転職・転勤などで多くの人が動く春、そして人事異動がよくある秋にあわせて物件を売り出すと良いでしょう。
あわせて、清掃や整理整頓をして不動産の見栄えを良くしておくことも重要です。
汚れや不用品が散見される不動産は内見時の印象がいまひとつであり、どうしても売れにくいので、事前にしっかり掃除や片付けをしてください。
そのほか、不動産の買い手が誰でも構わないなら、買取の利用も視野に入れておくと良いでしょう。