住宅ローンの頭金を準備したいものの、自己資金で工面するのは難しい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
頭金は必ずしも自己資金である必要はなく、親などから援助してもらっても問題はありません。
今回は、住宅ローンの頭金を親などから援助してもらう方法のほか、あわせて知りたい注意点も解説します。
住宅ローンの頭金を親などから援助してもらう3つの方法
住宅ローンの頭金を親などから援助してもらう方法として、以下の3つのものが挙げられます。
資金を直接貰い受ける
金銭を無償でやりとりするのは親子間なら自然であり、住宅ローンの頭金のために行われることも多いです。
援助にあたって特別な手続きがいらず、購入した住宅もすべて購入者の所有物となる単純な方法ですが、後述するように重い税金がかかりやすい形でもあります。
資金を借りる
親などから資金を貰い受けるのではなく、借りる形にするのもひとつの方法です。
将来的には援助された資金を利息付きで返す必要があるものの、無償で金銭をやりとりしたときのような重い税金はかかりません。
限度はあるものの、親子間であれば借入条件も柔軟に決められることから、節税のために資金を借りる形が選ばれることもあります。
住宅を共同で購入する
援助資金の直接的な受け取りを避けるため、親などと共同で住宅を購入する方法もしばしば利用されます。
共同で住宅を買うと、親などが出した金額に応じて物件の所有権を分配しなければならず、自宅の一部が正式には自分のものになりません。
しかし援助資金を直接貰い受けることは避けられ、課税を回避できます。
住宅ローンの頭金を親などから援助してもらう際の注意点
親などから資金援助を受ける際に気をつけることは、課税です。
年間110万円以上の金銭を誰かから貰い受けた際には、たとえ親子間でも贈与税が課されます。
相続税逃れを防ぐために税率が高めに設定されており、多額の金銭を単純に移動させると課税で損をしやすいです。
たとえ手間や利息が少しかかっても、資金を単純に貰い受ける形は避けたほうがお得な場合もあるので、方法は慎重にご検討ください。
ただし、借入や共同購入の形にする場合、建前だけでは目的を果たせない恐れがある点にも注意が必要です。
たとえば親から資金を借りたと主張しても、元金の返済や利息の支払いの履歴が見られない場合、金銭を無償でやりとりしたものとみなされ、課税を受けることがあります。
直接的な資金援助を避けたい場合、各方法を建前だけに留めずにしっかり実行してください。