不動産にもそれぞれで個性があり、売却時に有利に働くこともあります。
できるだけ好条件で不動産を手放せるよう、手持ちの物件の特徴はあらためてチェックし、売却に役立つものは積極的に活用してみてください。
今回は、燃えしろ設計がある住宅について、売却時のメリットやうまく売る方法などを解説します。
燃えしろ設計がある不動産の売却時のメリット
燃えしろ設計がある住宅は買い手から人気を得やすく、良い条件で買われることも珍しくありません。
建物自体の性能が良く、中古住宅市場でも求められやすいからです。
そもそも燃えしろ設計とは、火に弱い木造住宅に一定の耐火性を持たせる設計のことです。
建物を形作る木材に厚みをつけるのがポイントで、火がついたときに表面は燃えても芯はしばらく持ちこたえられます。
一般的な木造住宅に比べて耐火性が増し、安全性も高まるのです。
この点から、燃えしろ設計があると長期優良住宅に認定される場合もあります。
長期優良住宅は居住性や安全性が総じて高いうえ、住居の寿命も長く見込まれます。
多額の資金を投じる価値のある住宅だと判断されやすく、売り出すと短期間で買い手がつくことが多いです。
売主にとっては売却に手間がかかりにくい物件であるうえ、売主の希望を価格面にも反映しやすく、満足のいく条件で手放せることが多いです。
燃えしろ設計がある不動産を売却する際の方法や注意点
燃えしろ設計がある家は中古住宅市場で注目を集めやすいとはいえ、換気や修理といった手入れはこまめにすることは大事です。
建物の性能が高くとも住宅の現状が良くないとどうしても売れにくくなり、値段も下がってしまいます。
室内に湿気がこもってジメジメしている、あちこちにカビが生えているといったことがないよう、日常的に換気しておきましょう。
あわせて、住宅の損傷も可能な限り直しておくことが大事です。
必要に応じて火災保険なども活用しつつ住宅の補修を終えておくと、買い手からの印象が良くなります。
室内や敷地の掃除も重要であり、ゴミや不用品を片付けておくことも売却方法の基本として押さえておきましょう。
売却時の注意点には、燃えしろ設計について売主側からのアピールも必要なことが挙げられます。
建材に厚みをつけて耐火性を高めていることは、内見によってすぐにわかる特徴ではありません。
特に市場の買い手はあくまで一般の方であり、不動産の特徴をもれなくチェックできるとも限らないのです。
売主側からも積極的にアピールしないと、燃えしろ設計があることやそのメリットが伝わらない恐れがあるので、十分にご注意ください。