不動産を売却する場合、仲介業者に購入希望者を探してもらい、希望者が見つかったら内覧で実際に物件を見てもらうのが一般的です。
この方法では広告活動から集客、内覧の日程調整までに時間のかかることも多く、長ければ売却までに1年近くかかることも珍しくありません。
そこで、今回は売却の長期化対策としても期待できる、「オープンハウス」の概要やメリット・デメリットについてまとめました。
不動産売却活動に有効な「オープンハウス」とは何か?
オープンハウスとは、売却する物件を開放して自由に内覧できるようにすることです。
通常の内覧では、あらかじめ仲介業者が購入希望者と日程調整をします。
売主は内覧予定の日時に合わせて、購入希望者が自宅を自由に内覧できるよう物件を整えるのが一般的です。
予約不要で物件が見られる「オープンハウス」は、新築の戸建てや分譲マンションの完成見学会に近い売却活動形式と言えるでしょう。
戸建て売却時の呼称として「オープンハウス」を、分譲マンションの売却時には「オープンルーム」と分けて呼ぶこともありますが、どちらも同じオープンハウスのことです。
不動産売却活動としてオープンハウスを実施するメリット
不特定多数の方に物件を開放するオープンハウスでは、通常の売却活動よりも多くの集客が見込めます。
内覧者が多ければ多いほど早く売れる可能性も高くなり、値下げしなくても売却できる確率が上がるのです。
オープンハウスの実施を決めてしまえば、希望者の日時に合わせてその都度内覧準備をする必要もなくなります。
日程調整やスケジュール管理が不要な点も、オープンハウスのメリットと言えるでしょう。
内覧では一度に物件を見せられるのは希望者のみですが、オープンハウスでは複数の方に同時に物件を見せられるのもメリットです。
オープンハウスは、内覧に比べてより効率的な売却活動と言えるのです。
不動産売却活動としてオープンハウスを実施するデメリット
オープンハウスでは、冷やかし客の来訪が避けられません。
自由に出入りできるので、近隣の方が訪れる可能性もあります。
通常は広告やインターネットで情報を得た方だけが内覧に訪れますが、オープンハウスはとおりがかりの方がふらりと入って来られる点は理解しておく必要があるでしょう。
人の出入りが多くなるため、オープンハウス実施前には近隣への挨拶が欠かせません。
不特定多数の来訪者の行動を見守るのが難しい点にも注意が必要です。