マイホームの購入を考えている方のなかには、希望の家を手に入れるためにもう少し予算を増やせないかと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合に考えたいのが、予算増加につながる「ペアローン」です。
そこで今回は、ペアローンがどのようなものか、そのメリットとデメリットも解説します。
家の購入時に考えたい「ペアローン」の特徴
ペアローンとは、安定した収入がある夫婦などの同居親族がそれぞれ個別に組む住宅ローンのことです。
ペアローンはそれぞれが契約を結ぶため、借り入れ額や借り入れ期間といった条件も契約者ごとに決められます。
近年ではこのペアローンを利用してマイホームを購入している方が増えていて、単に借り入れ額を増やしたいという理由だけでなく、共働き世帯の増加といった社会背景も理由のひとつといわれています。
ペアローンと似た仕組みのものとして「親子リレーローン」や「収入合算」が挙げられますが、1本の契約を複数人で返済するこうしたローンと違い、契約自体が2本になる点がペアローンの特徴です。
家の購入時に考えたい「ペアローン」のメリット
ペアローンのメリットとなるのが、借り入れ額が増える点です。
収入合算でも借り入れ可能額は増えますが、ペアローンのほうが増やせる金額は大きくなります。
世帯主1人だけが契約する住宅ローンでは手の届かなかった住宅でも、ペアローンにすれば購入が現実的になるでしょう。
また、住宅ローン控除を2人それぞれが受けられる点もメリットとなります。
住宅ローンの控除は1人あたり最大で40万円ですので、これを契約者2人ともが利用できると最大で控除額は80万円です。
住宅ローン控除を受けられるのはローン名義人だけであるため、契約が1つだけの収入合算では借り入れ額に関わらず控除額は最大で40万円のみとなります。
家の購入時に考えたい「ペアローン」のデメリット
ペアローンでは2人の契約者がそれぞれ団体信用生命保険に加入できる点がメリットですが、もしもの場合に団信でローンがなくなるのは死亡した方の分だけとなることがデメリットです。
どちらか片方が亡くなりその分のローンが消滅したとしても、残された方は、生活環境の変化によって子育てと仕事の両立が困難になるなどし、自分のローンが支払えなくなるリスクもあります。
また、住宅ローンの契約が2本になるため、契約にかかる諸費用も2倍になる点もデメリットです。
手続きに欠かせない登記費用・司法書士報酬・契約書に貼付する印紙代といったものは、すべて2倍になる点には注意してください。
まとめ
ペアローンとは、夫婦などの2人がそれぞれ契約を結ぶ住宅ローンです。
ペアローンには、借り入れ可能額と住宅ローン控除が増えるといったメリットがあります。
ただし、2人ともが団体信用生命保険に加入していても、片方が死亡すると生活が不安定になるリスクや、契約時の諸費用が2倍になる点には注意しましょう。
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